
2006年に夕張市が財政再建団体となり、破綻は「夕張市の自己責任」であると言われたが果たして本当にそうであるのか?
明治から夕張市は石炭で栄え、そして炭鉱の周辺に人々が住み始めて出来たまちです。
そしてしかし高度経済成長を背景に石炭を中心とするエネルギーは石油へと移り変わり、そして貿易自由化の流れの中で石炭のまちは、夕張だけで無く多くの炭鉱が消滅していきました。
炭鉱のまちは全国各地にあり、閉山からすばやく他の政策を打ち生まれ変わったまち、そのまま何もせず人口減少となったまちと二極化されていく中、夕張市は炭鉱会社の残した住宅、病院などを維持せざる得ず、炭鉱から観光へとのスローガンを掲げ観光施設を作りはじめました。
「夕張の破綻は自己責任である」と言われる理由に、この時の観光事業(ホテル・遊園地・スキー場・博物館など)に過剰投資をした為と言われている。たしかに私も初めて夕張を廻った時には、よくこれだけ沢山のものを作ったなぁ。と感じたのも事実ですが、
ではこの時代に「自分が市長だったら」どうしていたか?と思うと、夕張が他の炭鉱町と少し違うのは、隣町とほとんど隣接していなく、周りが山に囲まれていて陸の孤島となっている点であると思います。
もしかすると自分が市長でもこの様な観光政策に行かざる得なかったと感じるようになりました。
また1999年より、政府は「平成の大合併」を掲げ3,000ある市町村を統合する政策を打ち出しました。なかなか合併が進まない中での夕張の破綻。「第二の夕張になるぞ」という言葉が飛び交うようになり、ある意味合併を推進する為の格好の材料となりました。
そして、再生団体となった事で、夕張市の職員は300人から120名となた一方、、他方では市民税の値上げ、水道代の値上げ、自動車税の値上げ、さらにゴミの有料化などが住民の生活にも多くの負担として強いられる事となりました。
いわゆる、最低の行政サービス、最高の市民負担といわれる所以であります。もともと12万人居たまちも現在は1万人を割る人口へと減少し、今も尚年間1,000人もの人口減が続いている状況です。
市町村の財政赤字は企業の赤字とは違います。市町村の役割は、住民サービスが基本であり決して営利目的では無いからです。
現在、全国の多くの市町村は国の地方交付税(年間8,000億)が無ければ成り立たない状況であります。少子高齢化が進むこの国では、今後も多くのまちが財政難に陥り第二の夕張が出てしまう事も予想されます。国が仕組みにも問題はあると感じますが、そんな愚痴を言っていても何も変わりません。
私たちが出来る事はほんの少しの事かもしれませんが、夕張市民が、他のまちと同じ位の住民サービスが受けられるまちを、そしてもっと市民が元気になれるそんな夕張を目指して参りたいと考えております。
決して私たちはお金持ちではありませんが、夕張を対岸の火事では無いと全員本気で考えております。ですので旅費、交通費は勿論の事。イベントの会場費、講師料、チラシ代金などすべて自分たちのお金で運営しております。
そして、今後出てくるかもしれない第二の夕張を食止める事が出来る、そんなメンバーがこの活動を通じ生まれる事を信じて活動して参ります。
1 正会員
2 市民会員
役員の任期は1年とする。再任は妨げない。
所在地:〒068-0403 北海道夕張市本町1-109 夕張再生の会 事務局